2006年、西日本新聞社から『ぼけてもいいよ』という本が出版された。その本を読んでからというもの、私はずっと「ぼけてもいいんだ」というタイトルの講演を村瀬さんにお願いしたいと思っていた。「ぼけてもいいよ」という投げかけが〈対話〉となるためには、「ぼけてもいいんだ」という言葉が帰ってこなければならない。
あれから17年……、私たちの社会、そのあい間の介護の実践は、いわば内発的発展とでもいうべき循環的な道筋を辿って来たのだろうか…。老いと介護という、深く、時にユーモラスなエピソードを交えながら村瀬さんの考えを、皆様と一緒にお聞きしたいと思う。
(くるんば 松村康貴)
info
村瀬 孝生 1964年、福岡県生まれ。東北福祉大学を卒業後、特別養護老人ホームに生活指導員として勤務。1996年から「第2宅老所よりあい」所長、2015年4月より特別養護老人ホーム「よりあいの森」施設長を経て、現職。近書に『シンクロと自由』(医学書院)、伊藤亜紗との往復書簡『ぼけと利他』(ミシマ社)他
【配信期間】配信開始日から3か月間
【受講料】 4,500円(税込)→価格改定3,000円(税込)
【主催】 くるんば
*2023年9月2日国労大阪会館にて開催したセミナーを収録
認知症ケア専門士単位取得可能講座(3単位) *************************************************************** (90分) ■老い深まるわたし ぼけは「今の私」からほどかれて、老いの深まりを行き来することのできる体からのギフト。 そこから生まれるナンセンス(=世界の肌触り)に迫る。 (90分) ■ついていく介護職 芹沢俊介氏のついていく父親というモデルを拠り所に、介護現場におけるついていくという介護のあり方を探っていく。 (75分) ■対談 よりあう実感(村瀬 孝生&中川 春彦) 介護は実感にはじまり、実感に終わる。おふたりの実感エピソードがスパークしどのような花が咲くのか...、愉しみな対談です。 特別出演:中川 春彦 (ラヴィータ・ウーノ 施設長) ホールスタッフを認知症のお年寄りが担当する「てへぺろキッチン~まちがいが許されるレストラン~」の開催をはじめ、地域の人を巻き込んでのユニークな活動を実践中! ***************************************************************